[映画]ファウンダー ハンバーガー帝国のヒミツ

 ファウンダー  ハンバーガー帝国のヒミツ(ジョン・リー・ハンコック監督)を見てきました。なかなかに突き刺さる作品でしたよ!
それでは、以下、いつものようにがっつりネタバレです。
 いえね、最初のマックとディック兄弟(マックをジョン・キャロル・リンチ、ディックをニック・オファーマンが演じています)で細々とやっているうちは、「アメリカ版カイゼン」っぽく、まあ、それでも彼ら(特に弟の考える)合理主義には唸らされるものがあったけれど…は、こういうお話なのかしらと思っていました。
が、シェイク・マシンを売り込みにきたレイ・クロック(マイケル・キートンが演じています)が、「フランチャイズ、フランチャイズ、フランチャイーズ!!」と叫びだしたあたりから胡散臭くなりました。
いやいやもう、えげつなさすぎるレイのやり方にドン引きしまくりでした。と同時に、アメリカでのし上がるには、ここまでしなきゃならんのかと戦慄しました。作中の「ライバルが溺れていたら、口にホースを突っ込んだれ(If my competitor were drowning I'd walk over and I'd put a hose right in his mouth.)」は名言ですな。しかし、私は和を尊ぶ日本人なので、それに対する、ディックの「できないし、やりたくない」の言葉に大きく頷かずにはいられませんでした。甘いとか、負け犬とか言われたって、それでいいよ(笑)
レイのように、ハングリー精神旺盛な人はどうしても目立つからアメリカ人=ガツガツしてるみたいなイメージですが、アメリカ人の大半は、ディックのような心根であって欲しいとも思いました。
そう、アメリカ人と一口に言っても、アメリカは様々な人種の寄せ集め、多民族国家なんですよね。それを、国旗・国家でまとめているという。作中でレイが、アメリカの象徴として、国旗と教会を言っていました。現在、アメリカに存在するキリスト教会は8割くらいがプロテスタントです(移民の国だからね)が、しかし、レイ本人はアメリカ国籍ではあるものの、プロテスタントではなかったかも知れません。アメリカ国籍ってのは、アメリカで生まれさえすれば、自動的に取得できますからね。出生地主義といいます。
レイが日曜毎に教会に通っていたか否か分からないけれど、それがアメリカっぽいから商売に使っちゃえとか、選民思想の民だなあと(こうして記事にしていて、ハーゲンダッツの命名エピソードを思い出しましたよ…)
教会と言えば、作品冒頭でレイが聞いていたレコード。ノーマン・V・ピールというマーブル共同教会の元牧師の「積極的考え方の力」というもので、ポジティブシンキングを是とする自己啓発だそうです。元牧師だけに、感謝と祈り、聖書を唱える内容…らしいです。読んだことないから知りません。そして、この先も読まないと思います(笑)
それなのに、他者が確立したブランディングを奪うことに抵抗がないとか、自分の都合の良いように噛み砕いているのでしょうかね。
ついでに、奪う繋がりで思い出しました。糟糠の妻をあっさり捨てて、野心家の美人妻を略奪するくだりにもドン引きしたことを。作中の演出かも知れないけれど、あのエピソードは酷いわー。

そんなこんなで、マクドナルド嫌いを量産しそうな作品でした。私はもともとジャンクフードが苦手なので、この作品に関係なくi'm hatin' itですが。

この記事へのコメント